2011年8月15日月曜日

にっぽんの小咄

落語には長い物では1時間を越えるような話もありますが、
ごく短いお話というのもある。
これを小咄なんて申しまして。



筑摩書房の「にっぽん小咄大全」

古本屋で手に入れた物ですが
昭和43年が第1刷で
昭和54年が第17刷となってますので、
昔はコンスタントに売れていたんでしょうね。

現在は絶版。






トリスでおなじみの柳原良平の
挿絵も良い感じ







で、内容はというと、13世紀から19世紀までの小咄集なのですが
なんと半分近くがいわゆるバレ噺(破礼噺)。
現在で言うところの下ネタというやつでして。
内容はというと、とにかく単純で露骨なものから、社会風刺を含んだものもある。

そういった話にはお坊さんもよく出てくる。
ばれないように医者に変装して花街に遊びに行ったとか。
江戸っ子は二枚舌や知ったかぶりが大嫌いですから、
口先だけ立派なことを言っているような人物は、
格好の風刺対象になったんでしょうね。

最近の寄席ではあまりバレ噺をやることはなくなりましたが、
江戸時代から戦後あたりまではかなり盛んだったようです。

そういう古き良き日本人の伝統が受け継がれて、
「クレヨンしんちゃん」とかになっているんですかねえ。
まあしんちゃんは世界中で受けていますので、
万国共通のわかりやすい笑いなんでしょうが…

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