2012年4月20日金曜日

真田小僧 ― 小児は白き糸の如し

一昨日は落語講座へいっぱいのお運び誠にありがとうございました。

演目は「真田小僧」。フルバージョンでやらせて頂きました。

「小児は白き糸の如しなんて申しまして…」
子供が登場する古典落語の語り出しでございますが、
最近はこういう言葉もあまり使わなくなりました。

「染めようでどうとでもなる」と続き、
子供は育て方次第で良くもなれば悪くもなる、という意味でして。

ところで「白いものを染める」といった物言いは、昔の日本では他にも見られます。

花嫁が白無垢を着たのも、「あなた色に染め上げて」、といった意味があるそうで。
まあでも「女+家=嫁」ですから「嫁ぎ先の家の色に染まります」、
という意味合いのほうが強かったんでしょうけど。
かつては、こういう「家制度」というものがございました。

考えてみますと日本の就職システムなんかもそうですね。
「新卒採用」も無垢な学生を「会社色に染め上げよう」てなわけですから。
「仕える事」と書いて「仕事」でございます。はい。

最近は劣悪な労働環境で社員を苦しめるような
「ブラック企業」もあるようですから、
我慢して働いてたら身も心も真っ黒に染まってた
なんてことがないように気をつけなくっちゃあいけません。

まあ若者や女性が何色に染まるのか、
何を受け継ぐのかを、強権的に押し付けるような社会は、
抱えている悪い部分も引き継がせることになりますし、
それまでの「仕組み」が壊れちまったら無残なもんです。

また染まった人は「仕組み」が機能不全を起こしていても
気がつかないもんだから、完全に破綻するところまで行ってしまうという…


ところが時代の空気を敏感に察知して、
とっとと変わって参りますのが男女の仲でございまして、
只今は若い男性に「草食系」が急増中。

ほんのり「草木染め」はいかがでしょ、てなもんで。

でも流行に乗っかってるだけだったり、女子の顔色伺いながら、
虫も殺さぬ草食系を演じている「隠れ肉食系」かもしれませんから、
そこんところを、娘さんは気をつけないといけません。

まあ最近は、「肉食女子」なんてたくましい女性もいらっしゃるようですから、
余計な心配かもしれませんけどね。

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