2012年8月26日日曜日

8月の講座のお知らせ

今週8月29日(水)は月に一度のお楽しみ、背中家腰楽の落語講座がございます。
毎月第三水曜日に行っておりますが、お盆休みということで日程が変わっております。
告知が遅れまして申し訳ございません。来月より通常の日程に戻ります。

今回は暑い時にピッタリの涼しくなるお話です。
先月はちょっとゾクゾクッと来るお話でしたが、また違った涼しさを感じて頂ければと思います。
本来もう秋の落語をやる時期ですが、まだまだ残暑も厳しいということで…


午前中は様々な講座を開催しているコチラにて、

場所  暮らしの学校 (JR岡崎駅徒歩5分)

時間  8月29日(水) 10:30~11:30

電話  0120-511-533

WEB  暮らしの学校(講座ページ)


夜は、1階は特製自家焙煎コーヒー店、
2階は「ナマケモノ大学」を開催しているコチラにて


場所  喫茶スロース (JR蒲郡駅より徒歩1分)

日時  8月29日(水) 20:00より 

電話  050-3598-6745

WEB  http://ameblo.jp/slothcoffee/

乞うご期待!

2012年8月7日火曜日

不思議な「パワー」はあるのか

「目に見えない不思議なパワーって本当にあるんですか?」
よく患者さんに質問されます。

代替医療には、「目に見えない力」を提示しているものがあります。
○○スピリチュアル、△△パワー、◇◇波動、…などなど。

目に見えないものを「ある」と言っているわけですから、
なんだか怪しい!と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、不思議なパワーが「絶対にない」と証明することもできません。
現代科学では分析できないエネルギーがそこにはあるのかもしれません。

しかし今までにいわゆる「パワー」の存在が物理的に証明された事はありません。
少なくとも科学的な検証下では、髪の毛一本すら持ち上げたことはないのです。
これからもパワーが目に見える形で証明されることはおそらくないでしょう

いずれにせよ「ある」と認識している人たちは、パワーを感覚で認識しています

一つはっきりしていることは、「不思議な力」の存在が信じられている文化圏において、
「不思議な力」は単なる幻想ではないということです。






「笑いと治癒力」 (ノーマン・カズンズ 岩波書店)
に出てくるアフリカの呪術師は事実として村人を治している。







実際に自分を治してくれる(自分の治す力を引き出してくれる)
やり方が「目に見えないパワー」である人に、
科学的でないから信じるのをやめろと言うのは、合理性を欠いています。
「そういう力を信じたい」、という文化や社会があるのは事実であり、
そのパワーを「実感」している人がいるのですから。

この「実感」というもの自体は存在するのですから、
少なくともその人の意識の中にだけは「パワーと呼べるもの」は存在するのです。
それは科学的に説明するならば「脳のパワー」ということかもしれません。

「パワーを使います」という宣言は、それ自体が
相手の思考や感情にバイアスを与えます。
本当にパワーが存在する、しないに関わらず、
神秘的な期待感の中で、「パワーが送られている」、「何だか体があたたかい」と感じれば、
安心感、幸福感、リラックスといった影響が現れ、
それが症状の改善につながる可能性はあります。

「パワーなど絶対に信じない」
という否定的な感情を持って、体をこわばらせていたのならば、
何の変化もないかもしれません。

いずれにせよ結果として元気になることがあるのならば、
それを一方的に間違いだとすることはできません。

しかし、「パワー」はその神秘性ゆえに諸刃の剣になることもあります。
もしもパワーを絶対的なものとして受け入れてしまった場合、
良くならない時に待っているのは、深い絶望かもしれませんし、
良くなった時でも依存してしまう可能性があります。

「パワーでよくなる」というやり方が、他の治療よりも優先すべきものなのか、
費用対効果も含めて、その人の人生にとって適切な手段であるのかどうか。
様々な側面から考えなければ、有益とはいえないものになるかもしれません。

「笑いと治癒力」に出てくるアフリカの呪術師は、自分が治せる者、病院に行くべき者
をきちんと理解して振り分けていました。呪術のパワーが実際にあるかないか以前に、
その呪術の「適用範囲」を知り、どのように役立てるかという視点を持っています。

まあ、もしも私が仮に「パワー」を持っていて、それで治せるとしたら、
そのことを宣言せずに黙って使うでしょうね。

誰に対して、どのように用いるべきなのか。

これは他の代替医療でもそうですし、
また通常医療においても念頭に置くべき大切な事だと思います。