2014年9月27日土曜日

配当編の訂正

サイコロ博打「ちょぼいち」について、
ネットで調べてみると「4倍もらえる」という意味が、前回記事の(配当編)で説明した、
4倍配当の意味で使っている人と5倍配当の意味で使っている人が両方いらして混沌状態。

様々な資料を調べた結果、
前回記事の中で「4倍配当」としているところを「5倍配当」に訂正いたしました。

また正確な記事を書くために時間がかかりそうでして、
このシリーズはちょっとお休みとさせて頂きます。

ゴメンナサイ。


2014年9月19日金曜日

「今戸の狐」で考える確率の計算(配当編)

前回の落語講座は「今戸の狐」でした。

このお話の中にサイコロを3つ使った博打「きつね」が出て参ります。
(博打そのものの場面は描かれませんが)
講座では演目終了後、皆様に「きつね」を体験していただきました。

もちろん景品は当方で全て用意しておりますので、
手が後ろに回ることはございませんからご安心を。念のため。

江戸時代に庶民の間で流行ったとされるのが、この「きつね」と
「ちょぼいち」というサイコロを一つ使った博打です。

まずは「ちょぼいち」がどんなルールだったのかご説明。

「親」が壺と呼ばれる、籐や竹で編んだ器の中でサイコロを一つ振り、
「子」はどの目が出ているのか当てるというもの。
当たれば賭け金の5倍の配当がもらえ、外れれば賭けた金は親に全額没収。
というルール。

ここで「配当」という言葉が出て参りました。
「5倍の配当」と言った時に、もらえるお金が
A:賭け金も込みでの5倍の金額
なのか
B:賭け金+5倍の金 
なのかがわからない、という方もいらっしゃるのではないのでしょうか。

つまり100円賭けて当たったときに手元に戻ってくるのは
A: 100×5=500円
B: 100円+500円=600円
A、Bどちらなのかという話です。

「4倍もらえる」なんて言った場合も、
どちらの意味で使っているのか判然としません。
この「配当」という言葉、ギャンブルの世界では、
Aという意味で使っている人もいれば、Bという意味で使っている人もいます。

A方式は日本の競馬などの公営ギャンブルにおける方式です。

例えば100円で馬券を買って配当(オッズ)が3倍だとすると、
当たったときの払戻金は300円になります。
つまり馬券を買った元手(100円)は戻って来ない、「配当金」=「払い戻し金」のパターン。
例に挙げたA、Bどちらの方式かといえば、Aですよね

ここでちょいと昔話を。

その昔アタクシが小学生の頃、「クイズダービー」というクイズ番組がございました。
司会は大橋巨泉さん。
一般人の出場者が5名の解答者の中からクイズに正解すると思う解答者1人に
自分の持ち点(最初の持ち点は3000点)から任意の点数を賭けていき、
最終的には10万点を目指す、というものでした。
このとき解答者によって点が増える倍率が違うという設定。

当時の解答者は、はらたいら、篠沢教授、竹下景子+2名といったメンバー。
苦手な問題の多い篠沢教授は6倍、
正答率が極めて高いはらたいらさんは2倍、
三択の女王(古い!)竹下景子さん3倍といった具合。

例えば出場者が持ち点3000点の状態で、3倍の竹下景子さんに500点賭けたとします。
竹下さんが不正解のときは、外れとなって持ち点から500点引かれ2500点になります。

正解した場合はどうなるかというと、出場者の持ち点は3000点から4500点に増えます。
賭けた500点はそのまま残って、+3倍(1500点)という計算。
これは先程例に挙げたA,Bどちらの方式かといえばB。
カジノなどで用いられる海外方式といえます。

とにかく日本の公営ギャンブルとは違う方式。
当時クイズダービーを見る度に2つ年上の兄(当時小学生)は
おかしいおかしいと首をひねっていました。
「混乱する人が出るからクイズダービーはケシカラン!」
と兄は大学生になってからも憤慨しておりましたが…

まあとりあえず言葉の意味を決めておかないとわかりにくいので、
このブログでは「5倍配当」といったら、先にご説明したA方式、
「100円賭けて当たった場合に、手元に戻るのは500円」
と定めて、お話を進めていきます。

ちょいと長くなりましたので、本日はこれまでといたします。
「ちょぼいち」の確率についてはまた次回の講釈。

2014年9月7日日曜日

9月の落語講座のお知らせ

9月17日(水)、9月18日(木)は
背中家腰楽の落語講座がございます。

先月の演目は「お化け長屋」、いっぱいのお運びありがとうございました。

このお話、実際におばけが出てくるわけではありません。

家主と折り合いの良くない長屋の住人が、
長屋の空いている貸家に誰も引っ越してこないよう、
家を借りたいという人に幽霊が出るというでっちあげの
怪談話をして追い返そうという話の筋。

とにかく暢気で私も好きなお話。

このお話の重要なポイントとして、
怪談における「講談調の語りのパロディ」があるのですが、
講談の語りがどういうものか、という共通認識が失われつつある今、
パロディとして受容されないことを演者は覚悟しなければなりません。

この辺りどのように表現するか頭を悩ませるお話です。

現代風に稲川淳二調でやるという手もあるのでしょうが、
嘘の怪談部分が本当に怖くなりかねません。
そうなると話が変わってしまいます。

「こういう前提で話をやります」
とマクラで説明することで、改めて認識を共有して頂くわけですが、
このとき冗長にならないことが大事でして。
今回はプレゼンがうまく機能したと思っております。

いずれにせよ「きっちりやれば伝わるはず」
では今の時代やっぱりムズカシイ。

今回初めてお越しになった方から
「落語の『はなし』が、なぜ口に新しいと書いて『噺』なのか解りました」
とうれしいお言葉をかけて頂きました。

口から出る言葉が陳腐化せずに「噺」となって届くかどうか。
落語ファンの方にも、初めてご覧になる方にも
失礼のないようにやっていきたいなあと。

…また、ちょいと伝わりにくい
ややこしい語りをやらかしたところで講座のお知らせ。

今月の講座は、江戸時代の落語家の暮らしが描かれた異色の落語。

博打や業界にまつわる符牒といった、
いわゆる裏話的な話題も満載のお話でございます。
知っている方にはもうこれだけでタイトルわかってしまいそうですね。

今回は好評頂いている「リアル富くじ」にならって、
「リアルきつね(サイコロ3個使う遊び)」を開催予定です。
手が後ろに回らない形のものですので御安心を。

背中家腰楽の落語講座では
「落語はちょっとむずかしそうで…」という方も、
「あらかた知っているよ」という方も、
よりお楽しみ頂けるように
レジュメ、プレゼンテーション付きの落語をやらせて頂いております。



9月17日(水)はJR岡崎駅より徒歩五分
様々な講座を開催しているこちらで。

場所  暮らしの学校 (JR岡崎駅徒歩5分)

日時  9月17日(水) 10:30~11:30

電話  0120-511-533

WEB  暮らしの学校(講座ページ)


9月18日(木)は、1階は特製自家焙煎コーヒー店、
2階は「ナマケモノ大学」を開催しているコチラにて


場所  喫茶スロース (JR蒲郡駅より徒歩1分)

日時  9月18日(木) 20:00より 

電話  050-3598-6745

WEB  http://ameblo.jp/slothcoffee/