2011年8月23日火曜日

コラーゲンよりカラアゲ、ん?

このところ落語の話ばかりでしたので、健康のお話をひとつ。

最近テレビ(特にBS)を見ていますと健康食品のCMが頻繁に流れております。
ま、これがちょいと気になるというか、なんか引っかかるCMでして。
芸能人が少しわざとらしい感じで、「いいですよ!これ」 なんてやってる。

「あくまで個人の感想です、効果を保証するものではありません」
CMの下に出る小さなテロップは何を物語っているのでしょうか。

「肌の若さを保つ!」なんて宣伝している健康食品に
よく含まれているものとしてコラーゲンがあります。
コラーゲンとは皮膚や靱帯、軟骨といった組織の弾力性や強度を保つタンパク質です。
そしてタンパク質はアミノ酸が集まってできています。

で、はっきりしているのはコラーゲンをいくら口から取り込んでも
そのまま皮膚などの体の組織に行き渡らないということです。

タンパク質は一旦アミノ酸に分解されてから吸収され、
体内で新たに様々なタンパク質を生成します。
コラーゲンをいくら取り込んでも分解されたアミノ酸が
必ず体内のコラーゲン生成に使われるわけではありません。
タンパク質を含む他の食べ物でも理論上は差がないのです。

わたしは大学で生命科学をやっていましたが、小学生の時に読んだ
「ニャロメのおもしろ生命科学教室」にも書いてありましたよ。
「トンカツばっかり食べても体がトンカツのトンカツ人間にならないのはなぜなのだ」
なんてバカボンのパパが言ってましたなあ。

でもタンパク質や良質なアミノ酸が多く含まれているならば有効かもしれません。
で、「すっぽん〇〇」というコラーゲン含有を謳っている健康食品を調べてみると…

一ヶ月分62錠でタンパク質は8.6gでした。
これは鶏肉100gに含まれる量の約半分です。
コラーゲンを構成するアミノ酸含有量も調べましたが、鶏肉100gと大差ありません。
しかも1ヶ月ぶんで……

こういう事実を踏まえた上で、
「コラーゲンは経口摂取したほうが肌にいいという説もある」
「より良質のアミノ酸を抽出している」
と考えて選択するのならばまだよいかもしれません。

まあ私なら鳥のからあげにレモン汁(ビタミンCはコラーゲンの生成に必要)
でもかけて食べておきますけどね。

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