2011年9月28日水曜日

落語全集 中














昨日に引き続き、落語全集の紹介。本日は中巻。














前書きは、「武士道」の新渡戸稲造。前の5千円札の人です。
高橋是清といい、落語好きはお札になるような出世をするかも?

「笑」と題して、様々な観点から論じつつ
情緒より起きる笑いと智能より発するユーモアが
「人々に喜びと思想の深みを分って、人生を豊かにし、世を明るくする偉大なる作用を来す」
と笑いというものを考察しています。
現代のTVなどの笑いは、ちょっと情緒に偏りすぎでしょうか。うーむ。














上に演目、下に演者の名前。
大名跡がずらりと並んでます。
なんと「立川談志」の名も。もちろん当代がまだ生まれる前ですので、先代ですが。

この落語全集は、落語の口演を書き起こしたものでして。
昔は録音機器がありませんから、速記を行っていた。

明治の大名人「三遊亭圓朝」が最初に速記を許したといいます。
それが新聞に載って好評を博しました。
落語速記文は言文一致体で書かれており
その影響を受けたのがかの二葉亭四迷。
ここから言文一致体で書かれた最初の小説、
「浮雲」の執筆へとつながっていきます。

落語が日本語の文体の変化に大きく関わっていたというお話。

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